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臨終に届けられた本

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 野々宮図書館にきてから3週間が経った。
書庫の整理も3分の2ほど終了し、目に見える形で片付いてきた。

そんなある日、ひとりの少女の訪問によって、またしても本にまつわる事件が起きる。

少女の名前は沢田知江。
母親と二人で小さな書店を切り盛りしている。
先日亡くなった大富豪、畑山知治にある本を届けたところ、そこは知治の臨終の場であった。

後日、知治の遺言によって知江にこの本が渡ってきて、気味の悪くなった知江が野々宮図書館を訪れたのであった。

図書館に収蔵するかどうかは財団の理事会の決定を待つとして、一時的に本を預かることにした。

安堵した知江は帰路につく。
見送りに同道した主人公と談笑しながら林道を歩いていると、3人の覆面をした者たちに襲われてしまう。

 

遺産

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 主人公が気がついたのは図書館の談話室だった。
沢田知江は暴漢たちに連れ去られてしまったらしい。

警察に通報し、さらには独自に調査をすべく、知江の自宅を訪れた。

知江の母から、畑山知治と知江は実の親子であることを打ち明けられる。
今回の事件は、畑山知治の遺産が絡んでいるのではないか…そんな推理に容易に結びつく。

突然、宅配業者に変装した特捜部の草薙と名乗る刑事が居間に上がり込んでくる。
犯人たちが外から見張っていることを警戒しての変装とのこと。
部下を使い、捜査機材を設置し終わると、まるで打ち合わせしたかのごとく犯人から電話がかかってくる。

深夜12時に埠頭まで…

知江の安否を確認できないまま電話は切られた。

 

畑山家

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 犯人たちとの約束の時間、深夜12までにはまだ間があるので、主人公は畑山家に行く事にする。

あまりにもの豪邸に度肝を抜かされながらも、応対してきた執事に事情を話すとあっさりと中に通された。

畑山知治の長男の畑山正治、長女の西谷佳子が主人公を見咎め、明らかに敵意を剥き出しにして詰問してくる。

主人公は咄嗟に警察であると嘘をつき、その場を逃れようとするものの直後に現れた畑山家の末弟範夫が伴ってきた特捜班の刑事、肥後の存在によって、ついた嘘が露呈してしまう。

肥後刑事の制止を振りきって、文字どおり逃げ去る主人公。

 

意外な訪問者

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 図書館に戻り、留守番をしていたパートナーにこれまでの顛末を語っているとドアを叩く音が聞こえてくる。

玄関に立っていたのは先ほど畑山家で出会った末弟の範夫であった。
長男の正治や長女の佳子と比べ、突然現れた遺産相続対象者である知江の存在に理解を示し、妹である知江への心配を募らせる。

範夫が語るところによると、今回の事件は、兄正治、もしくは長女佳子が裏で糸を引いているのではないか、そんな予感がするらしい。

犯人との取引現場に同道させてくれ!範夫は真剣な眼差しで主人公に言い寄る。