もう、何十年も前になる。
遠くの町から、さらに峠を越えた先にある
遠くの町から、
さらに峠を越えた先にある
「わすれ谷」。
ここを初めて知ったのは、父の荷物を
整理していたときだった。
太陽とともに起きて、畑の野菜に水をまく。
太陽とともに起きて、
畑の野菜に水をまく。
ウシやニワトリの世話をして、
疲れたらのんびり釣りをして。
思い浮かんだイメージは、
当時流行ったスローライフのテレビ番組だった。
当時流行った
スローライフのテレビ番組だった。
それからすぐに便せんを買ってきて、
父の友人へ手紙を書いた。
牧場をやってみたい、と。