生来の女顔で心根の優しい少年「大佛はずむ」は、鹿縞市立鹿縞高校に通う二年生。その日はずむは、親友の明日太や幼馴染みのとまりに励まされ、片思い中の「神泉やす菜」に告白したものの見事に断られてしまう。
傷心を癒すため、やす菜と出会った思い出の地・鹿縞山を訪れるはずむ。だが、失恋のショックからか道に迷ったはずむは辺りが暗くなった頃、山の麓で大きな流れ星を見る。
「また、いい恋ができますように」 そう星に願うはずむだったが、流れ星の様子がおかしい。なんとそれは墜落してくる宇宙船で、はずむはその墜落に巻き込まれてしまうのだった。なんとか宇宙人の手によりはずむは一命を取り留めるものの、肉体の再生時のミスで性別が反転、すなわち男性から女性になってしまう。突如男の子から女の子へと生まれ変わってしまったはずむ。しかし、やす菜はそんなはずむに対し、一転して積極的なアプローチを始める。混乱する周囲からはずむを守ろうとする幼馴染の「来栖とまり」だったが、そんなやす菜からはずむを遠ざけようとする日々の中、とまり自身これまで気づいていなかった感情が露わになる。そんな女の子三人のちょっと変わった恋愛物語の幕が、今、あがる---- そんな折、はずむが女の子になって初めての夏休みが訪れる。 「月並子」先生の発案で、一週間の旅へと出ることとなった「はずむ」「やす菜」「とまり」、そして「明日太」「あゆき」の友人たち。さらには地球に滞在する宇宙人「宇宙仁」と宇宙船「ジャン・プウ」や、「はずむの両親」まで同行することとなった。 並子先生の親友「観音特子」の経営する旅館「みね」に宿泊し、熊野の湯ノ山村での夏休みを満喫する一行。 じつは湯ノ山村は、はずむの祖父母が暮らす、幼いころはずむがひと夏をすごしたことのある村だった・・・。 はずむの幼馴染「八部はねる」・・・ 特子の娘「観音かけ乃」・・・ 湯ノ山村での「ひとつの再会」と「新たな出会い」は、はずむに何をもたらすのだろうか・・・。 |
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