時は19世紀末、大英帝国最盛期のロンドン――。
古くから根付く完全階級制度により、上流階級の人間達に支配されている「大英帝国」。
生まれ落ちた時から一生涯の身分が決まるこの社会制度は、
必然的に人間同士の差別を生んだ。
そんな中、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとする青年がいた。
これはジェームズ・モリアーティ、
或いはシャーロック・ホームズの敵の話――。
ロンドン東部貧民街に突如現れた 、連続殺人鬼“ジャック・ザ・リッパー”。残忍な犯行に、さらなる殺人の予告。正体不明の殺人鬼は新聞で大々的に喧伝され、ロンドン中の人々を恐怖に陥れた。ジャックへの恐怖は人々の心を支配し、事態はいつしか市警と貧民街の自警団の対立へと発展していく──。
そんなある日、犯罪相談役であるウィリアム(鈴木勝吾)のもとに古き師レンフィールド(石坂勇)から依頼の手紙が届く。一方、シャーロック(平野良)とジョン(鎌苅健太)の元をレストレード(髙木俊)が深刻な面持ちで訪ねてくるが──。