政府広報よりお知らせです。
昨年、国会にて成立しました『ネオ・コミュニケーション法』につきまして
国民のみなさまから多数のご意見が寄せられております。
「わかりにくい」「私たちはどうなるの?」「名前がダサい」「ネオってなんだよネオって」
……などなど。
みなさまの貴重なご意見は今後の改善のため参考にさせていただくと共に、
よくある質問について回答いたしました。
Q.「ネオ・コミュニケーション法ってなに?」
A.同様の質問が非常に多くよせられています。
ネオ・コミュニケーション法とは国民のみなさまの生活をより良くするための法律です。
「国民は健全で充実した生活をおくる義務を有する」
これがネオ・コミュニケーション法の基本理念です。
Q.「なんでコミュニケーションなの?」
A.充実した生活には優れた上司、親しい友人、大切な恋人など人との関わりが必要不可欠です。
それらはコミュニケーションによって作られます。
国民のみなさまがより簡単で便利にコミュニケーションを行える仕組みをご用意しました。
Q.「どうすればいいの?」
A.政府公認のコミュニケーションアプリ『ツイイッター』をお使いください。
登録は
こちらから行えます。面倒な手続きは一切必要ありません。
ただこのボタンを押してアカウントをフォローするだけで大丈夫です。
補足.アカウント登録が完了するとご自宅に専用スマートフォンが郵送されます。
このスマートフォンは身分証明や電子マネーなどとしてお使いいただけます。
Q.「ツイイッターはどう使うの?」
A.ツイイッターの使い方はとても簡単です。
登録が終わるとフォロー推奨アカウントが表示されます。
まずはそちらのアカウントをフォローしてみてください。
Q.「フォロワーが増えません……」
A.もっとたくさん“つぶやいて”みてください。
他にもステキな画像を公開してみる、特技を披露する、
たくさんのアカウントに気軽に声をかけてみるのもいいでしょう。
フォロワーを増やすには様々な方法があります。諦めずにがんばってみましょう。
Q.「フォロワーが増えました!」
A.おめでとうございます。フォロワーが増えたあなたには様々な特典をご用意しております。
特典によってあなたの生活はより充実したものになるでしょう。
Q.「フォロワー数が増えると他にどんな良いことがあるの?」
A.あなたのアカウントにはフォロワー数によってA〜Gまでのランクが付与されます。
ランクの高いアカウントの方はそれだけ充実したコミュニケーションを行っている――
つまり大変忙しい、それだけ社会に貢献しているということです。
仕事や交友関係を維持するために電車やバスなどの交通機関や
社会補償、税金など優遇措置が行われます。
Q.「ランクが低いと電車やバスに乗れない?」
A.利用できません。申し訳ありませんが、徒歩や自転車をお使いください。
自転車の利用はFランクより可能です。
補足.Gランクの方はタイヤが一つまでの乗り物にしか乗車できません。
Q.「フォロワーが少なすぎて誰も話を聞いてくれません。
フォロワーも増えません。堂々巡りです……」
A.そういった方は、ENJシステムを利用することをオススメします。
Q.「ENJシステムってなんですか?」
A.ENJシステムはランクに関係なく自由なコミュニケーションを行うためのシステムです。
高ランクのアカウントと議論をすることで、
あなたの言葉はたくさんのアカウントに届くでしょう。ぜひ、活用してみてください。
Q.「ネオ・コミュニケーション法はいつからはじまるの?」
A.首都圏を中心にいくつかの都市で順次に適用され、ゆくゆくは世界標準となる予定です。
現在はモデル都市『非比谷』にて実際に適用した際のデータを集計中です。
Q.「広報のお姉さんのランクはいくつなの?」
A.ここではお答えできません。
私のツイイッターを確認してください。
Q.「広報のお姉さんは独身なの?」
A.プライベートな質問にはお答えできません。
私のツイイッターを確認してください。
Q.「広報のお姉さんはいまどんな下着履いてるの……(;´Д`)ハァハァ」
A.プライベートな質問にはお答えできません。
私のツイイッターを確認してください。
Q.「広報のお姉さんは――」
A.プライベートな質問にお答えっっっgkpkwぺんknははhがrがらgぃあrgんぃk
あsだいげrぃんglkねkrlgmdfkmgk。あmg。か。krmgk。あgm
――まったく、おもしろみのかけらもない回答ばかりだ。遊び心もサービス精神も足りない。
――なにより刺激が足りない!
――よって、ここからは私が質問に答えてやろう!
Q.「ツイイッターはどう使うの?」
A.実に簡単だ! 聞かれてもいない自慢話をして、自撮りをうpし、アニメの実況をするのだ!
Q.「知らない人とコミュニケーションするのが怖いです」
A.怖がっているばかりでははじまらん。勇気を持って飛び込むのだ。
煽り、噛み付き、揚げ足をとり、無意味に草を生やせ! 相手をイラっとさせたら勝ちだ!
Q.「フォロワーが増えません……」
A.死んだ方がいい。
Q.「フォロワーが増えました!」
A.調子にのるなよド底辺。世の中、上には上がいるということを知るがいい。
もっと醜く、浅ましく、フォロワーを増やし続けるのだ!
Q.「ENJシステムってなんですか?」
A.まず、ENJシステムではない。ENJバトルだ。
自由なコミュニケーション? はっ! ぬるい! ぬるすぎる!
他人の足をひっぱり蹴落とすことで、キサマ自身の個性を主張するのだ!
Q.「そんな怖いことできません」
A.甘ったれるな! ネットの世界は弱肉強食! 弱い者は強い者にフォロワーを食われるのだ!
Q.「いやです。食べられたくありません」
A.ならば戦うがいい。
相手を煽り、罵り、揚げ足を取り、草を生やせ!
Q.「ていうか、あなた誰ですか? 広報のお姉さんは?」
A.私か? 私の名はMC。
これからはじまる壮大にして完璧なる儀式の絶対的司会者だ。
Q.「えむしー……?」
A.そうだ。マジでいいコメントをすると書いてMCだ。
――さあ、時は満ちた。
――もうすぐこの街に大きな炎が灯されるだろう。
――それがはじまりの合図だ。
――人生に刺激と喜びを!
――世界に混乱と激動を!
――レッツ・エンジョイ!