INTERVIEW 社員インタビュー

表現の幅を広げる“引き出し”を増やしていきたい

デザイナー/スペシャリスト

入社後は新たな発見の連続

マーベラスには新卒で入社して2年目になります。もともと芸大では日本画を専攻しており、デザイナーの勉強をしてきたわけではなかったのですが、アート系の仕事に就きたいと思って就職活動ではゲーム業界に限らず広告業界などさまざまな業種を受けました。その中で、制作している作品の幅が広いマーベラスなら、やりたいことが見つかるかもと期待して入社を決断しました。入社後の研修でひと通りの職種を体験したのですが、その中でもモーションデザインの作業が一番楽しくて、「これを極めたい!」と配属先として希望しました。

 

日本画の経験が生かせたモーションデザイン

最初の1年は研修期間として、先輩の下についてみっちりトレーニングさせてもらいました。デザイナーの新人は研修プログラムがあるのですが、その一環として実際の制作現場に入って、いくつかデザインも担当させていただきました。もちろん、いきなりプロのクオリティーで仕上げるのは無理ですが、研修中は作品のクオリティーよりも成長第一という目で育てていただいて、とてもありがたかったですね。

3Dのモデリングやエフェクトは入社するまで触れる機会がなかったので、研修中は新たな発見の連続でした。ただ、大学時代の経験でも生かせた部分があります。日本画ではものを正確に捉えてデッサンすることが必要ですが、それがモーションをつくる際の視点として生きていると思います。重心を正確に捉えたり、リアルな味つけに生かせたと思います。

 

制作者の視点で作品を観る

仕事を通じて自身の成長も感じています。以前、デモムービー内のモーションを担当させていただいたときのことです。会話シーンのムービーだったのですが、会話ばかりを続けると動きが単調になって、飽きてしまうなと感じたんです。

そこで、いかに“演出”が大切かということに気づかされました。シナリオをよく読み込んで、ストーリー展開を把握した上で、画面の明暗、画面のスクロールなども踏まえて動きをつける──という演出的な視点が、ゲームの世界への没入感には欠かせないのです。学生時代にも映画やアニメは好きでよく観ていたのですが、それ以来、「なぜこういう演出をしているのか?」と、制作者側の視点で映像作品を観るようになりました。

 

他部署との連携は欠かせない

研修後は、コンシューマチームに配属され、現在、新プロジェクトでモーションを制作しています。モーションデザイナーは私をふくめ若手が2人のみで、これまで経験がないことをいきなり実践することが多いため、苦労はしますがやりがいを感じています。

 

表現の幅を広げるには…?

入社してからたくさんの先輩方からアドバイスを受けましたが、特に印象に残っているのが「モーションで多彩な表現をするには、いろんな部署との連携は必須だよ」という言葉です。

例えば、キャラクターが「走る」モーションをつくった際、実際のゲームの中で動かすと、まっすぐ走ったり、斜めに走ったり、さまざまなバリエーションが必要になります。そのモーションを実装するのはプログラマーさんの仕事なのですが、あるとき、こちらが意図したような動きにならなかったことがあり、私の伝え方がまずかったなと反省しました。モーションだけでできることは限られているので、表現の幅を広げようとするとどうしても他部署との連携が欠かせないのです。

やりたいモーション表現があっても、それを実現するための“引き出し”がまだまだ足りなくて、どうしたらいいのかわからないとき、相談できる先輩や他部署の方が近くにいるのは心強いです。

あるとき、「モーション単体のデータをゲームに落とし込んだ後、ゲーム内で調整する」という方法にチャレンジしたいと思い、普段からよく話しているプログラマーさんに相談したところ、プログラムのレクチャーをしていただけることになりUnreal Engineも触らせてもらっています。

 

 

自分の限界を引き上げてくれる職場

先日、あるプロジェクトで大幅な世界観の仕様変更がありました。ゲーム制作ではよくあることなのですが、私はまだ経験が浅く、“この世界観ありき”で汎用性のないモーションをつくっていたのです。そのため、改修にはかなりの時間を費やしてしまいました。この経験から、いつ仕様変更があってもいいように、柔軟に対応できるモーションづくりを心がけるようになりました。

今は2年前とは比べものにならないほど、自分の限界がどんどん上がっているような感じがして、毎日が新鮮です。ベテランの先輩方といっしょに仕事をするたびに、自分の視野が広がるのを感じます。皆さん本当に業界のトレンドに敏感なんです。ベテランの方ほど、いろいろなことを敏感に取り入れてチャレンジしている気がします。

また、仕事に限らず趣味の話などもフランクに話せる人が多いので、仕事以外でもクリエイターとして刺激をもらっています。そんな素晴らしい先輩方に囲まれながら、今後はどんなモーション依頼が来ても対応できるよう、自分の引き出しをどんどん増やしていきたいです。

 

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
発売元:株式会社バンダイナムコエンターテインメント
開発:株式会社バンダイナムコスタジオ、株式会社マーベラス
 

PROFILE

Shu

2019年に新卒入社。受託案件でモーションデザイナーを担当し、現在はキャラクターモデルのリギング、モーション、ゲーム中のデモムービーの制作などを担当。

ツール
Maya、Unreal Engine
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