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原作

この度の発表を耳にされ、驚かれたお客様も多いのではないでしょうか。
斯く言う私もその一人です。

ここまで『モリミュ』を育てて下さったのは、カンパニーの皆様、そして観客の皆様です。
2019年に生まれ、5作の上演を経て、2024年にはコンサートまで開いて頂く事ができました。
一表現者として、作品が愛されるのはとてもとても幸福な事です。
西森さん、ただすけさん、プロデューサーさんとの雑談の中でも、「我々が霊体になっても『モリミュ』が世に残っていくと良いですね」と笑い合った事があります。
今回の新公演も、『モリミュ』の成長の一つなのだと思います。

ストーリー展開や楽曲はどうなっていくのか、ファンとして気になる事が盛り沢山です。
上記のお三方に加え、主演である鈴木さん、平野さんが、以前の『Op.2』と同じものを創って満足される方々だとは到底思えません。
これまで応援して下さったお客様、そして新たに『モリミュ』を知って下さるお客様にも、今後の作品の成長を見届けて頂けますと幸いです。

脚本・演出

ミュージカル『憂国のモリアーティ』は、新たな歩みを始めます。 綺羅、星の如き作品が生まれては消え、あとは泡沫。それが必定という演劇の世界のなかで、幾年もの間上演を重ねていけることは、奇跡だと思っています。

モリミュ、ことミュージカル『憂国のモリアーティ』は、まずその根底に、すでに古典とも評される優れた原作があります。その物語は上質。人物造形は深く、深遠なる海のような奥行きがある。私たちはその海を揺蕩い、気骨の溢れるキャスト陣、気迫に満ちたスタッフ陣、そして一心に愛情を傾けて下さるお客様の三位一体で、幸福にも、作品を作り続けることができました。

新たな歩みは、過去との断絶ではあり得ません。これまで作品を共に創ってくれたキャストスタッフの愛情を血肉に命を宿し、時と共に流れる時代の変化のなかで、その命を繋ぐために、バトンを引き継ぐことなのだと思っています。間違いなくこの作品は、これまで心を傾けて真剣に創り続けてきた全てのキャストスタッフの息吹で生き続けているもの。関わってくれた全ての俳優裏方お客様の思いと共に、その思いを未来に繋ぐための、新たな旅の始まりです。

そしてモリミュは、海を超えた、国境を超えた世界中の観客の皆さんとの絆を与えてくれた作品でもあります。いつか勝吾や良の歌声を、ただすけさんの旋律を、海を超えた劇場に響かせたい。夢想と笑われようとも、私は真剣にそんな未来を目指して、このモリミュを、心を込めて、大切に育んでいきたいと思っています。
モリミュの新たな歩みを、観客の皆さんと共に歩み出せるようにと、心から願っております。

音楽

まずはですね、原作の第二部がスタートしたと言う事で、本当におめでとうございます。一読者として首を長くして待っていました。

ミュージカル版も新たな公演が始まりますので、これまで以上に気合を入れて頑張りたいと思います。
本来であれば、さらなる続編とか続編と続編とかご期待頂いていた方も多い事かと思います、分かります。

ですが、我々はRepriseと銘打ち、リメイクを行うこととなりました!まあ僕が決めたわけではないのですけど。 やり残した部分もあるし、新キャストを迎えての音楽のすり合わせだったり、一から再構築していきたいと思います。その辺りの色々も楽しみにしておいて頂けたらと思います。

2024年夏に行われたモリミュ5周年記念コンサート、僭越ながらセンターでピアノを演奏させていただきました。 よくある第一期が伝説的に語り継がれるのは、未知なる道を歩んで構築して来たからなのだとその時に感じました。そしてその総決算に立ち会えてとても幸せな時間でした。総決算と言う言葉が少し寂しい響きにもなってしまいましたが、これまでのみんなでやって来たことに泥を塗ってはならぬとプレッシャーもあります。

ですが、その青春にも似た記憶と記録を永きに渡って鮮やかに残すために、覚悟を持ってカンパニー一同望む次第です!まあ僕が勝手に言ってるだけですが、多分そうです。

信頼する演奏陣の林くんと境田さんは続投頂けると言う事で、作曲家としての自分らしい音楽を更に緻密に組み立ててお届け出来ると思っています。

久しぶりにモリミュらしいピアノが聴けると思うと、ワクワクしませんか?ええ、コンサートのピアノは我ながらモリミュらしからぬ箇所が多いと自省。まあ「みんな違ってみんな良い」と言う事で。

まず(?)今回は音楽的にやり過ぎていたまであるOp.2のリメイクなので、当時と同様に西森さんの脚本による音楽仕掛けが今から楽しみです。

少しばかり話が戻りますが、原作を追いかけて続編は?の件ですが、もちろん夢は大きくエンドレスに物語を進めてですね、三好先生も西森さんも僕も100年後には3代目か4代目くらいをそれぞれの後継者たちが襲名してですね「センセ!そろそろアンドロメダでロンドなんてどうでしょう?これぞ銀河劇場なーんちゃって」そんな事は無いですかそうですか。
ですが、未来に向けての第一歩を今まさに踏み出そうとしていることに違いなく、あの頃の訳も先も何も分からずただただ無我夢中で進んでいったあの頃よりも、しっかりとした足取りで一歩一歩丁寧に進めて行こうと思います。

乗船、下船、出会いと別れ、そして再会、コンサートでダブルフレッドが実現した様に、それぞれの未来がまた一つの交差点に繋がっていることを夢見つつ、これからも我々の方舟は再び航海を始めます。

最後になりましたが、これまでの皆さんの多大な応援無しに今はなく、この様な新しいチャレンジをし続けられる演目として育って来ました。
本当にありがとうございます。感謝しかありません。
これからは更に丁寧に努力を精密に積み重ねて行こうと思いますので、どうか応援よろしくお願いいたします。

いつかアンドロメダでお会いしましょう。

振付 広崎うらん
殺陣 六本木康弘
舞台監督 野口岳大
美術 松本わかこ
照明 大波多秀起
音響 ヨシモトシンヤ
映像 ワタナベカズキ
衣裳 摩耶
ヘアメイク 中原雅子
歌唱指導 水野里香
制作進行 麻田幹太
宣伝・グッズデザイン 大内結菜 高野真衣
宣伝・グッズ撮影 須田卓馬
宣伝・グッズディレクター 鈴木幸 栗山アンナ
主催 ミュージカル『憂国のモリアーティ』プロジェクト